Falls  

幽霊が家にいる?

スピリットが歓迎されるより長居してたら、あなたは誰に電話する?
シャーマン、フリント・フリントフトが場の空気をクリアーにします。

グレゴリー・ジャクソン
朝日イブニングニュース(東京)1996年3月24日 



2月も終わりに近づく寒い午後だった。フリント・フリントフトは、我が家の玄関の窓の側に立ちホラ貝を強く3回吹き、その振動をマンション中に轟きわたらせた。 「私達はすべての方角からスピリットを迎え入れます。空のスピリット、大地のスピリット、自然に宿るすべての癒しのスピリットを。」彼はいった。

これは異なる次元の春の掃除。私は幽霊を信じないし、普段はそのようなものを信じるような人にはかなり懐疑的な方である。けれども私の新しいマンションは、今までで最も幸先のよくない状態なのである。前の居住者は去年の夏に寝室で絞め殺され、犯人はまだつかまっていない。予防の措置として、望まれない存在はマンションから追い払うよう助けを求めることに決めたのだ。

フリントは好奇心をそそる二重生活を送っている。よりエーテルな(天上の)興味の方を追求していないときは、コンピューターのエンジニアとしての仕事をしているーそれを彼は好んで「クラーク・ケント」の仕事と呼ぶ。5年間に渡る世界一周の旅の後、フリントはシャーマニズムとフナの教えを学ぶことに時を費やした。フナは、誰もが人生の選択をする上での導きの源である、ハイヤーセルフとのつながりを得ることができると教えている。

フリントはフナ・シャーマンとして働くことに加えて、深いセラピューティックな探求の形であるガイドライトという個人セッションをクライアントの為に行っている。私のマンションのいきさつについて話してみたら、彼は親切にも浄化の儀式を執り行うことに同意してくれた。

使い古された道具の入ったかばんを持ち、エクソシストに出てくるジェイソン・ミラーのカトリック神父のようには全く見えず、マンションに入るとフリントは落ち着かない様子になった。寝室のある特定の場所が、彼を当惑させているようにみえた。

「ここには、怒りや恐れのとてつもないエネルギーがあるな。」と彼は言うのだった。 薄明かりの中で、ろうそくとお香をマンションの部屋中に置き、儀式の為にテーブルを片付けた。

「ホラ貝は、点呼の合図のようなものなんだ。」彼はゆっくりと説明した。「高次の存在が集まる開始となる。始めのパートはガイダンスを呼ぶこと。」この儀式は様々な信仰の側面から来ている。ハワイからのククイの実は光を象徴としてあらわし、アメリカンインディアンのガラガラとチベットの真鍮のボウルは、部屋のエネルギーをクリアーにする為に使われた。祝福された水に浸したシダの葉は、後で壁と天井を清めるのに用いられた。

住む為に住居を清めるという考え方は、神道の儀式とも似ている。けれどもフリントの場合は、シャーマニックな実践からキリスト教まで、影響がもっと広範囲に及ぶ。クライアントは口伝えで彼のことを聞く。たいていが、他のサービスを使っても解決されない問題の時に呼ばれる。「これをゴーストバスターズ(幽霊退治)と呼ぶ人もいるけれど、私は環境のヒーリングと呼んでいる。」と彼はいった。

そのような儀式においては、部屋の状態に対して、バイブレーションが儀式のよりどころとなる。「物理的なマンションは乱されない。けれども思考の型ー感情的な動揺によって残るエネルギーは部屋にまだ残っている。」フリントは言った。「あなたはまだそこにある振動を、拾って(感じている)いるんだ。」 そのような信念に対する科学的な裏付けは欠如している。けれども敏感な人や、このような主張を検証することを目的にした非科学的な実験において、結果はいつも驚くべきことがおきている。一部を切り取られた葉をキルリアン写真でうつしてみると、葉全体のエネルギー的イメージを映し出しているかのように、写真の紙の上に完全な葉の形であらわれていた。

私のアパートの場合はエネルギーレベルで以前の感情が残っていたと、フリントは信じている。これを取り除くには、自然界の他のバイブレーションをとりいれるプロセスによって行われる。部屋のエネルギーのバランスをとり終え、彼は 「前の所有者はこの場所に取り憑く事をやめた。」と説明した、 「時には幽霊は解放される為に、自分がすでに死んでいることを告げられる必要がある。彼らは生きていた時に知っていた、物理的な世界とのつながりを持ち続けることがよくある。」とフリントは言う。彼は家のクリーニングだけではなく、スピリチュアルエマージェンシー(危機的状態)にも対応し、それに関連する個人的なサービスを提供している。

儀式を終えるにあたって、彼はマンションの部屋を何分間か違いを感じながらゆっくりといったりきたりした。まるでそれが建物の構造に不可欠であるかのように、このマンションのエネルギー的な構成について彼は話した。そして居間のエネルギーの流れを、どのようにしたらよりよくできるかアドバイスしてくれた。「これでよくなった。」最初に彼の注意をひいた寝室のその場所をもう一度チェックして、彼はこういった。外では太陽がほぼ沈みかけていた。すべてのプロセスは2時間近くかかった。「エクソシストで見られたような現象はめったにおこることではない。けれども、連絡はこれからもくれるように。あなたの眠りがどうなったか知りたいから。」彼はこう言った。

フリント・フリントフトはhttp://www.awaken.cc.から、連絡をとることができます。

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フリントの後書き:たくさんのスピリチュアル・クリアリングをした後も、この特別なケースは記憶に残っています。殺された女性のスピリットが実際に私達と共にいて、(レポーターの目には見えなかったけれど)儀式の終わりにはとても静かに謙虚に床に日本式の座り方(正座)で座っていました。私が終えるととてもとても深くお辞儀をして、彼女が遺した場所をクリアリングしたことへの感謝を示して下さいました。残っていたエネルギーと記憶が彼女をこの場所にとどめてしまっていたわけですから。そこから解放されて、スピリチュアルなプロセスを進んでいく助けとなったことに、感謝でいっぱいでした。




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