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聖なる場所 日本では長い間、木や石は厚い信仰の対象とされてきました。本来神社には建物はな く、その代わりにしめ縄がかけられた木、森、大きな岩、山にむかって人々は手をあ わせていたのでした。 もののけ 日本では自然の神秘的な力ー怪(け)ーは物理的な物や形のはっきりしない空間に浸 透し、(日本語では集合として”もの”という言葉でよばれます。)”もののけ”が 生み出されると信じられていました。”もののけ”は木や石の中に宿り、見つけられ ました。その為ある種の木、特に杉や榊は聖なる木と考えられていました。これらの 木が倒され神社の建築に使われた場合、その木に宿る聖なる力はその建物に受け継が れるとも信じられていました。聖なる木そのものは、文字どおり又象徴的に、柱や支 柱として神社の周囲に存在しているのです。 - Christopher L.C.E. Witcombe 自然に宿る精霊 "もののけ" とはものに宿る精霊を意味します。元来日本人はあらゆる説明のつかな い事柄、例えば大きな自然災害から小さなことでは頭痛の原因まで、もののけのせい だととらえます。岩や木、車輪といった生き物でない物体の霊や、死んだ人や生きて いる人の霊、動物、妖怪、怪物、自然に宿る精霊なども "もののけ" といえます。 「もののけ姫」の映画の中ではこの言葉は、巨大な "動物の姿をした神" や小さな" 木霊" として登場する森を守護する精霊にあてはまります。 - スタジオ ジブリー"もののけ姫" 制作 Kodama Forest Spirits - from the film "Princess Mononoke"
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